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10.05.14 ニーチェとナチズムの関係
▼久しぶりにニーチェの『ツァラトゥストラ』を読み直す。しかし、ローゼンベルクの『二〇世紀の神話』や、ラウシュニングの『永遠なるヒトラー』(ヒトラー の内輪向けの語録)を読んだ後にニーチェを読むと、ニーチェの精神とナチズムの精神はきわめて根深い部分で共鳴していると思わざるを得ない。

▼ニーチェとナチスの関係については、ニーチェはナチスに「利用」されたとか、両者に共通性があるという「誤解」が見られる、と言われてきたが、そうではなく、ニーチェの提示した詩的で神秘的なヴィジョンを政治的に具体化すると、ナチのようなものも出現しうる、ということではないだろうか。

▼とはいえ、ニーチェとナチの関係について客観的に評価するためには、少なくとも次のような予備知識が求められる。①ニーチェの膨大にして難解な著作の読解。②キリスト教の教義や歴史についての理解。そもそもこれが分かっていなければ、ニーチェのキリスト教批判の意味が分からないため。

▼③ナチズムとは何だったのか、ひいては、全体主義という政治体制が二〇世紀に姿を見せたのはなぜかということについての理解。/ニーチェとナチの関連という重大な問題についてこれまでうまく答えられなかったのは、この三本のハードルを乗り越えられる研究者がいなかったからではないだろうか。