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10.06.23 シオニズムと内村鑑三
■デイヴィッド・グッドマン『ユダヤ人陰謀説──日本の中の反ユダヤと親ユダヤ』(講談社)を読む。それなりに分厚い書物なので、最初から通読しているわけではなく、関心のあるところを拾い読みしているのだが、なかなか面白い本である。

■内容は、日本人がこれまでどのようなユダヤ人観を抱いてきたかをまとめたもので、さながら近代日本宗教史の「舞台裏」を描いているという感じ。ユダヤ人やイスラエルの存在をどう評価するかということが、近代以降の知識人にとって一つの試金石になるということを痛感させられる。

■特に興味深かったのは、1917年のバルフォア宣言を受けてシオニズム運動が現実性を帯びてきたのを見て、内村鑑三もまたキリストの再臨(=世界の終末)が近いと訴え出したという事例だった。内村は正統主義の神学で知られるが、一時期は原理主義スレスレまで踏み込んでいたわけである。

■今でこそ、パレスチナにユダヤ人国家があるのは当たり前のように受け取られているが、当時の人々は、世界の終末へ至る神の計画のカウントダウンが始まったと理解し、強い衝撃を受けた。その衝撃からさまざまな思索が生まれ、実はその延長線上にオウムが出てくることにもなったのだが・・・。
10.06.23 シオニズムと内村鑑三